岩国(山口)で押さえておきたいオススメ観光スポット3選

中国地方
岩国は、山口県最東部に位置する都市であり、戦時中に海軍の軍事施設があったことから現在も在日米軍の岩国基地があります。岩国、三本の矢で知られる毛利元就の孫である吉川広家を祖とする吉川家が治める岩国藩の城下町であり、岩国城や岩国城に登城するために架けられた錦帯橋などの有名な観光地を有する都市です。また、自然豊かな地域なので秋吉台や寂地峡などの景観地も数多くあります。

日本最大のカルスト台地が広がる秋吉台

秋吉台は、山口県の美弥市と宇部市を流れる厚東川の流域北東約16km・北西約6kmに広がる日本最大のカルスト台地であり、特に厚東川の東岸地域を秋吉台として国の特別天然記念物に指定されている中国地方を代表する観光地です。秋吉台は、総延長8,850mにもおよぶ特別天然記念物「秋吉洞」に加えて、5層の竪穴洞窟の「大正洞」や壇ノ浦で敗走した平景清が潜伏したとされる「景清洞」などの天然記念物を含めて400以上の鍾乳洞があります。秋吉台では、毎年2月に600年以上の歴史を持つ日本最大規模の「山焼き」が開催されています。

5連アーチが美しい錦帯橋

錦帯橋は、周防岩国領第3代領主の吉川広嘉によって1673年に錦川に建築されたアーチ橋であり、長崎県の眼鏡橋と東京都の日本橋とともに日本三名橋の1つに数えられている橋です。錦帯橋は、迫持式と呼ばれる3連のアーチ橋の両端を反りを持つ桁橋が受ける構造になっており、特殊な構造から五竜橋や凌雲橋とも呼ばれる全長193.3m×幅5mの橋です。錦帯橋は、明の帰化僧の独流から聞いた浙江省杭州市の西湖にかかる蘇堤に架かる6つのアーチ橋と甲斐の猿橋の構造を採用している橋であり、中央の3連アーチ橋は架橋技術に継承を目的として20年ごとにアーチ橋が1つずつ架け替えられています。また、錦帯橋には、古文書や伝承にしばしば登場する白蛇に関する岩国白蛇の館があり、実際に生きた白蛇を見ることができます。

築7年で廃城となった岩国城

岩国城は、山口県岩国市を見下ろす標高200mの城山に築かれた三層四階の桃山風南蛮造りの山城であり、錦帯橋の架かる錦川が天然の外堀となっている城です。現在の天守閣は、天守構造図と呼ばれる絵図を設計基として鉄筋コンクリート構造で再建され、天守閣内には甲冑や武具など展示物の他に錦帯橋の精密模型や写真が展示されています。城山には、1608年竣工当時の石積技術を駆使した旧天守閣の石垣に加えて、絵馬堂である錦雲閣や昌明館の長屋などの江戸時代に文化財も残されています。

岩国は、岩国藩の城下町や旧日本海軍の軍事都市として発展してきだけでなく、岩国市出身の宇野千代や国木田独歩など多くの作品の舞台となっている都市です。現在では、山陽本線や山陽新幹線、岩徳線の鉄道だけでなく岩国錦帯橋空港や岩国港など陸海空全ての交通手段が揃っている観光都市であり、錦帯橋まつりや岩国行波の神舞など数多くのイベントが開催されています。

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