岡山・高梁市で必ず巡っておきたいスポット3選

中国地方
四国・中国地方の中でも広島と並んで巨大な都市を持つ岡山県は、同時に自然や歴史スポットが多く人気の高い観光エリアという顔も持ち合わせています。県内の西部に位置し、広島県とも隣接している高梁市はかつて備中松山藩の城下町として大いに栄えた地です。ここでは特に江戸時代より大きく発展して、現在もさまざまな名所が点在している高梁市のおすすめスポット3選を紹介します。

山頂にそびえ立つ、備中松山城

重要文化財にも指定されている備中松山城は、国内でも珍しい現存12天守の1つです。加えて標高430mもの山頂にそびえ立つ山城であり、日本三大山城にも数えられています。10〜11月の時期は朝方の天候により、雲海の中に浮かぶ姿を見ることができる高梁市屈指の人気スポットです。
登城にはバスもしくは徒歩による登山が必須であり、春先の緑一色の世界や夏の深緑、秋の紅葉や冬の雪景色など四季折々の風景を楽しむことができます。山の頂上の地形を利用しているだけあって、10m以上もの高さの岩盤を活かした石垣や重要文化財に指定されている土塀・二重櫓など見どころは多いです。

ジャパンレッド発祥の地、吹屋ふるさと村

標高550mの山中に、赤銅色の瓦と塗込造りベンガラ格子の町家が立ち並ぶエリアです。見事な街並みは江戸から明治にかけて、吹屋の長者たちがベンガラという特産品を携え、また中国地方随一の銅山町として栄えてきたことによる賜物です。当時より商業地として大いに発展した歴史は色濃く残っており、ふるさと村に指定され高梁市の名所と姿を変えた今も賑わっています。1977年には文化庁より国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、2020年にはさらに日本遺産にも認定されている土地です。

美しい庭園が見物の頼久寺

1339年(暦応二年)に足利尊氏の手によって建立された、安国寺としての色合いが強い禅寺です。備中高梁駅からは徒歩15分の距離にあるため、どのエリアを巡るにしても立ち寄りやすいスポットでもあります。本堂には重要文化財に指定されている、絹本著色釈迦三尊像が祀られています。頼久寺という名称は、備中松山城の城主であった上野頼久公の名前からとったという説が有力です。
敷地内にある庭園もその名所とする所以であり、1600年頃に造園されました。蓬莱式枯山水庭園に分類され、背後の愛宕山を借景として美しい庭園が映える景色は見物です。安土桃山時代から江戸初期にかけて隆盛を極めた形式であり、現代まで当時の状況が残っている庭園は貴重であるため1974年(昭和49年)には国の名勝にも指定されています。

天空の城とも称される備中松山城をはじめ、歴史を色濃く残している街並みや寺院・禅寺など高梁市には魅力あるスポットがたくさんあります。高梁市の市街地にもかつての城下町の様子や、町民の生活が窺い知れる家並みなど他にも見どころは充実しています。岡山名物である吉備だんごを食べつつ、高梁市の自然や歴史スポットを堪能しましょう。

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