奈良県西部に位置する橿原市のおすすめ観光地2選
日本初の環濠集落「今井町」
1570年の安土・桃山時代に織田信長の命によって建設された集落が「今井町」です。市の中心部から約1kmの位置にあり、集落の周囲を二重の濠が囲っているのが特徴です。この「今井町」は町内にある興元寺を中心に栄えた集落で、鉄砲鍛冶師・刃物鍛冶師が数多く住んでいました。織田信長が戦のために使用する武器を製造するための集落として街づくりをした場所であると同時に、伏見城の南部地域を守り固める要塞という機能も備えていたところです。二重の濠は敵から攻められることを想定した濠であり、日本初の環濠集落となって今もその姿を望むことができます。JR橿原線の八木南口駅を下車して徒歩10分の位置にあり、大正時代に建設された「今井町歴史資料館」で集落全体を模したジオラマや歴史資料の数々を目にすることができます。
神武天皇が眠る橿原神宮
橿原市の北西部に位置する「橿原神宮」は、宮崎県から赴いた神武天皇が都を建設した場所です。この地は天孫降臨の地とも呼ばれており、神の使いである八咫烏によって神武天皇が導かれたという伝説も残ります。約1,500ヘクタールの広大な敷地面積を誇り、神宮本殿を囲むようにしてブナの原生林が生い茂る緑が豊かな場所です。神宮の主神は神武天皇で、背後にある畝傍山に天皇が眠っていらっしゃいます。毎年2月1日には紀元祭が催され、宮内庁から今上天皇の勅使も参られます。神宮の入り口にある大鳥居は高さ55mの檜造りで、伊勢神宮の大鳥居よりも大きい日本一のスケールです。6月から8月の間は大鳥居の正面に朝日がのぼり、数多くのアマチュアカメラマンが集って美しい景色をカメラに収めています。近鉄橿原線の神宮前駅から徒歩10分の場所にあり、周辺には観光ホテルもあるので観光しやすいスポットです。
以上、奈良県橿原市のおすすめ観光地の紹介でした。橿原市は周囲を山々に囲まれた盆地地帯で、豊かな自然に恵まれた地域です。初代天皇のゆかりの場所でもあり、さらに戦国時代は織田信長の天下統一への歩みを助けた重要な施設もありました。今もこれらの面影を目にすることができるスポットがあり、日本の歴史を垣間見たいという方におすすめの場所です。