ウズベキスタンの魅力的な古都・サマルカンドの観光スポット3選

アジア
中央アジアに位置するウズベキスタンは、シルクロードの要衝として古来より繁栄してきた国です。日本では以前はそれほど知名度が高くありませんでしたが、2018年2月からビザが免除されたこともあって注目を集めるようになってきています。中でも一度は外敵に滅ぼされたものの14世紀に再興された古都・サマルカンドには、魅力的な観光スポットがそろっています。

現代によみがえった巨大モスク

「青の都」という魅惑的な異称を持つサマルカンドですが、この呼び名は街を彩る歴史的建造物に青を基調とした美しいタイル装飾が施されていることに由来します。その造形美と色彩美を堪能できるのが、ビビハヌム・モスクです。
このモスクは14世紀から15世紀にかけてこの地を治めた支配者によって建造されたモスクで、名称は彼の妻の名にちなみます。現在の建物は20世紀になってから再建されたものですが、世界最大規模のモスクと呼ばれたかつての姿を再現しています。幾何学模様で飾られた外壁や鮮やかな青に塗られたドームは、エキゾチックな魅力満点です。

時間ごとに違う顔を見せる建造物

レギスタン広場はサマルカンドの中心部にあって、この街の顔ともいうべき観光スポットです。ウルグベク・メドレセ、シェルドル・メドレセ、ティカラリ・メドレセという三つの建造物に囲まれていますが、これらはいずれも14世紀から17世紀にかけて建てられた神学校です。空へ向かって高々と伸びるミナレット(塔)やドームを持つこれらの建物はまずその壮大なスケールに圧倒されますが、室内外の壁や天井をびっしりと埋め尽くした幾何学模様の壁画も見事です。夜間にはライトアップされ、幻想的な光景が楽しめます。

歴史的人物が眠る廟群

サマルカンドの北東部には、シャーヒ・ズィンダ廟群と呼ばれる一群の建造物があります。ここは廟すなわちお墓で、イスラム教をウズベキスタンに伝えた人々やかつての支配階級に属した人々などが眠っています。
こちらも見どころはやはり建物の壮大さと装飾の美しさで、豪華さの中にもどこか厳粛な感じが漂う独特の雰囲気があります。かつてはここを2回礼拝することはイスラム教の聖地メッカを一度訪れたことと同じとされていたとのことで、今も巡礼者の姿が絶えることがありません。

異国の精神文化を理解するには、通常はその国の言葉を学んだり、関係する書物をたくさん読んだりしなければなりません。しかしそうした過程を経なくても、一目でその精神性に触れることができるのが歴史的建造物の数々です。サマルカンドにはそうした名建築が街のあちらこちらにあり、たとえ十分な予備知識がなくてもその美しさには深い感動をおおぼえます。

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