古代ロマンに思いを馳せられる奈良・天理のおすすめ観光地2選
日本最古の神社である大神神社
天理市の東部に位置する三輪山の麓にあるのが大神(みわ)神社で、三輪山を御神体にしている山岳信仰発祥の地でもあります。この神社は日本最古の歴史を誇っており、宮崎県にある高千穂峡から大和に赴いた神武天皇によって築かれました。東征の安寧を祈願したことでも知られており、神社本殿の屋根には神の使いである八咫烏(やたがらす)が鎮座している姿を目にできます。天理市の中心部にあり、JR天理駅前には高さ25mの巨大な鳥居があって、ここから三輪山と大神神社の社殿を同時に見られることから絶好の撮影スポットです。毎年10月に例大祭が執りおこなわれ、天理駅前から神社までの約400mの参道には数多くの屋台が軒を連ねて賑わいを見せます。この例大祭の時のみ、安置されている三種の神器のひとつ、草薙剣も御開帳されます。
全長35kmの最古の官道・山の辺の道
三輪山の麓を起点として遠く大阪市中央区にまで伸びている「山の辺の道」は、5世紀頃に大和を治めていた推古天皇の命によって造られた道です。難波宮から奈良・飛鳥へと通じており、この道を使って大陸から訪れた遣隋使たちが大和に大陸文化を伝えたと言われています。「大和のシルクロード」とも称されており、ユーラシア大陸にあるシルクロードと日本で唯一つながっていました。現在の山の辺の道からは天理市を一望することもでき、休日になるとハイキングを楽しむ人々が数多く訪れています。現在も道は金剛山・葛城山を越えて大阪府へ続いており、約1日半で難波宮跡まで徒歩で向かうことも可能です。天理市には山の辺の道資料館という施設も沿道にあり、ここで時代の変遷を見ながら山の辺の道について学習することもできます。
以上、奈良・天理のおすすめ観光地2選の紹介でした。四方を山に囲まれた天理は非常に緑が豊かな場所です。数多くの古墳や神社・そして最古の官道が今も残された場所で、都会の喧騒からかけ離れた地域でもあります。市内には鉄道やバスといった公共交通機関が充実しているので、ゆっくりと歩きながら観光を楽しむのに良い所です。