平家の夢の跡!広島の世界遺産「厳島」のおすすめ観光スポット3選

中国地方
厳島神社は、2017年に世界文化遺産に登録された宗像大社に祀られている三女神を主神として祀っているとともに、2007年に世界遺産に登録されている中国地方のナンバーワン人気観光スポットです。この神社は、聖徳太子が摂政を務めた第33代推古天皇の治世時に創建された1400年の歴史を有する神社であり、全国5,000社にも及ぶ末社の総本社です。厳島神社は、広島湾に浮かぶ島全体が信仰の対象となっていた「安芸の宮島」北部にあり、安芸守の平清盛の庇護を受けて現在の形となっています。

日本一の木造両部鳥居「朱の大鳥居」

大鳥居は、境内の沖合約200mに自立している両部鳥居であり、棟の長さ24mかつ高さ約16mで重さ約60tです。この大鳥居は、柱回り約10mの楠と杉の自然木を使用した千本杭工法で建立され、春日大社の一の鳥居と敦賀の気比神宮の大鳥居とならび日本三大木造鳥居に数えられています。千本杭工法は、45cm〜60cmの松杭を各柱下部の海底に30本〜100本打ち込んで地盤を強化するとともに基礎がわりに布石を使用する工法であり、笠木の下の箱状の「島木」に約5t〜7tの石と砂利が詰められて自立していました。また、干潮時には歩いて大鳥居まで行くことができ、大鳥居の亀裂に硬貨を差し込む罰当たりな人もいます。

伊勢神宮や出雲大社よりも広い本殿

本社本殿は、宮島全体が神の宿る島と考えられていたことから伐採や掘削ができないことから広島湾に浮かぶように建立され、当時の平家の権力を日本国内だけでなく「宋」にも見せつける必要があったことから伊勢神宮や出雲大社よりも広い約82坪となっています。本社本殿は、宗像三女神を祭っているので伊勢神宮のように千木や鰹木を持つ「神明造り」が一般的ですが、平入りの正面だけでなく後方にも庇を延ばした「両流造り」に桧皮葺屋根に瓦を積んだ「寝殿造り」となっている珍しい本殿です。厳島神社は、三棟拝殿とも呼ばれる本社本殿の一部の「幣殿」と「拝殿」も国宝に登録されており、「大宮御方祓殿屋」や「舞殿」などの客神社拝殿と合わせて見学したい観光スポットです。

幻想的にライトアップされる海上回廊

厳島神社の回廊は、客神社から中央の本社本殿や高舞台を経て大国神社や能楽屋を結ぶ海上回廊であり、過去には160間約191mもしくは190間約345mあったとされています。現在では、柱の間隔8尺約2.4mの朱柱468本あり、回廊の全長は約262mです。厳島神社は、「8」と「108」を重要視して設計されており、柱の間隔8尺に床板8枚が敷設され、柱の間隔が108あるとともに社殿の釣り灯篭や参道の石灯篭及び大鳥居までの距離も「108個」「108間」と徹底されています。釣り灯篭や石灯篭は、基本的に年中無休で日没30分後〜午後11時までライトアップされ、幻想的な姿を見せてくれます。

日本三景の1つに数えられる「安芸の宮島」のおすすめ観光スポットについてご紹介してきました。安芸の宮島は、人と神々が共に生きる神聖な島であり、世界遺産の厳島神社以外にも島のいたるところに寺社仏閣をはじめとする観光スポットが数多く点在しています。また、宮島は宮島口よりフェリーで約10分ですが、海上から見る世界遺産は神々しく美しさが際立っています。

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