秋田でみちのくの小京都と呼ばれる角館のおすすめ観光スポット3選
黒板塀が印象的な武家屋敷群
武家屋敷は、久保藩藩主佐竹氏の居城である小松山城の侍町を南北に縦断する武家屋敷通りに面した黒板塀の家屋群であり、武家屋敷通りの東勝楽丁〜表町上丁までの約800mの区間が日本の道100選に選定されています。武家屋敷は、久保田藩初代藩主佐竹義隣の家臣であった石黒勘左衛門直起を祖とする久保藩の住職を担った石黒家や佐竹氏以前の藩主芦名家に仕えていた青柳家の屋敷が大きく保存状態が良く有名であり、他にも松本家や岩橋家及び河原田家など複数の屋敷が見学可能です。
遥か京都から輿入れした姫のシダレザクラ
角館のシダレザクラは、久保田藩佐竹氏第2代当主佐竹義明に輿入れした右大臣三条西実条を祖父に持つ西郊実号の娘が京都からエドヒガンザクラ変種の苗を秋田角館に持ち込んだのが起源とされ、364年の時を経て450本まで植えると共に162本が国の天然記念物に指定されています。角館のシダレザクラは、エドヒガンザクラの枝先の細胞の分裂速度が速い事から枝先が重くなってしまい垂れ下がってしまった変種であり、濃いピンクの蕾と開花した薄い薄いピンクのグラデーションが美しい桜です。
約2kmにわたる檜木内川堤の桜の回廊
檜木内川堤の桜の回廊は、秋田県を流れる一級河川雄物川水系玉川の支流である檜木内川の左岸堤防1,850mにわたってソメイヨシノ367本が回廊を形成する秋田県で指折りの桜の名所であり、武家屋敷通りの162本の天然記念物のシダレザクラと共にサクラ名所100選に選出されています。檜木内川堤の桜の回廊は、武家屋敷通りのシダレザクラと開花時期が同じである事から一緒に楽しむ事ができ、角館桜まつり開催期間中は日没から深夜0時までライトアップされており、約2kmにわたるほんのりとピンクに染まる光の帯が幻想的です。
角館は、久保田藩佐竹氏の城下町として発展して来た歴史的経緯を持つ「みちのくの小京都」であり、国の重要伝統建造物群保存地区には久保田藩の重職を担った石黒家や青柳家などの武家屋敷が残されています。また、国の天然記念物に指定されているシダレザクラや樹齢300年を超えるシダレザクラなど武家屋敷の桜に加え、檜木内川堤の約2kmにわたる桜の回廊も人気の観光スポットです。